侍J戦士が手にする“出場手当” 200万円は高いか安いか?
2月23日にスタートした合宿から約1カ月間、WBCのために拘束された侍ジャパンの面々が手にする報酬はいくらなのか。球界OBが言う。
「NPBからの出場手当は、過去3大会では200万円。06年と09年は大会後に倍増されましたが、それは世界一のボーナスです。選手の話では、今回も過去の大会と同程度だと言います。それとは別に1次ラウンド1位通過で30万ドル(約3300万円)、2次ラウンド1位通過で40万ドル(約4500万円)の賞金がWBC主催者から出され、13年大会を参考にすると準決勝敗退でもさらに160万ドル(約1億7700万円)が支払われる。その賞金総額の半分を首脳陣、選手、スタッフで折半することになる」
代表選手は日の丸のユニホームに袖を通し、大きなプレッシャーを背負う。ペナントレース開幕の1カ月も前に体を仕上げて大会に臨むから、肉体的、精神的にも負担は大きく、故障のリスクもある。こうした“激務”を考えれば、この手当が果たして割に合うのかどうか。
「だから、12球団の中には、リスクを嫌ってはなから代表に関心がない選手もいるのは事実です。米国が初優勝した今回、決勝の舞台となったドジャースタジアムには5万1565人もの大観衆が集まり、会場には巨大な『USAコール』が鳴り響いた。それが選手の大きなモチベーションになったのは間違いない。準優勝のプエルトリコは全員が金髪に染めるなど世界屈指のチームワークが光った。ベスト4のオランダも国を背負う意識が強くチームは結束力があった。日本は世界一を奪還すると言いながら、モチベーションや一体感の部分で、他国に負けていたかもしれない」とは、前出のOBだ。