鳥谷頭部直撃で今季5度 危険球急増を高橋善正氏どう見た
「私が現役時代(昭和42~52年)の頃は、ゼロとは言わないまでも、頭部への死球はほとんどなかった。投手の制球が今より良かったこともあるが、首から上には投げるなということが12球団の暗黙の了解になっていたこともある。それと、今年の投手は全体的に内角攻めが目立つ。外角主体の配球でも、内角球を使わなければ踏み込まれるわけだが、今年は例年以上にボールがよく飛ぶという声が少なくない。例年以上に内角を突かないと抑えられないという意識が見ていて感じられる。内角への制球ミスが大きな要因だろう。カウントを追い込み、捕手が高めのボール球を要求した際、抑えが利かずに顔面付近に投げて打者がのけぞって避けるシーンもよく目にする。いずれにしても頭部付近に投げてしまうのは投手の制球が悪いことが一番の理由です」
ヘルメットをかぶっていても150キロ以上の球を頭に受ければ選手生命にかかわる。「制球が悪い」だけではすまされない。