引退の宮里藍も 日本スポーツ界に欠けたメンタルへの理解

公開日: 更新日:

「昨年の夏ごろに決意した」

 先週26日に突然、今季限りの現役引退を発表してゴルフファンのみならず世間を驚かせた宮里藍(31)は、1年近く前に答えを出していたのだ。

 ここ4シーズンは勝利から遠ざかり、絶頂期の感覚が戻らなかった。都内で行われたこの日の会見では、「第一線で結果を残すにはエネルギーが必要。(中途半端な気持ちで通じるほど)甘い世界ではない。限界を感じての決断」と言った。

 高校3年の時に女子ツアーで優勝を果たしてプロ転向。翌2004年開幕戦にいきなり優勝すると、ルーキーイヤーは5勝。賞金1億円を突破し、ランク2位につけて藍ちゃんブームを巻き起こした。05年は日本女子オープンを史上最年少で優勝。06年から米ツアーに主戦場を移した。

 転戦や芝の違い、気候に慣れるまでしばらくかかったものの、09年エビアン・マスターズ(メジャー昇格前)で米ツアー初優勝。開幕2連勝を飾った10年は、5勝をマークして日本人初の世界ランクトップに立つなど勢いがあった。樋口久子の全米女子プロ優勝(1977年)に次ぐメジャータイトル獲得が期待されたが、かなっていない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…