来季期待のサンウルブズ 豪カンファレンス移行のリスク
スーパーラグビー参入2年目も黒星を積み重ねた日本のサンウルブズ。15日にはブルーズ(ニュージーランド)との今季最終戦に臨み、48―21で逆転勝ちした。ニュージーランドチームを初めて破り、2勝13敗の勝ち点12とし、最下位を逃れて2年目のシーズンを終えた。
就任1年目のフィロ・ティアティア・ヘッドコーチ(HC=46)は「われわれよりも大きくて力強い上に経験も豊富なNZ、豪州、南アのベストなチームと対戦できて楽しかった。われわれにはいい経験になっている」と早くも来季を見据えた。
今季のサンウルブズは2019年W杯に向けた強化策として日本代表との連携を図った。外国人も含めて代表候補選手中心のメンバーで臨んだものの、南半球の強豪の壁に阻まれ、2年連続で惨敗。そんなサンウルブズだが、来季は活躍が見込めるかもしれない。
スーパーラグビーは来季からチーム数が現在の18から15に削減され、地区分けも変更される。これまで南アフリカカンファレンスに所属したサンウルブズは、豪州カンファレンスに移行。強豪ひしめくNZカンファレンスと比べて豪州はレベルの低いチームが多く、NZ勢との対戦が少なくなる。今季まで海外でプレーしたリーチ・マイケル(28)ら15年W杯の主力もサンウルブズに加入すると見られるだけに、戦力も増す。来季、同地区の豪州勢相手に白星を積み重ねるのは決して難しくはない。
もっとも、サンウルブズは日本代表と基本的な戦術を統一するなど分身のような存在だ。仮に白星を重ねるようなら、マークも厳しくなる。FW、BKの連係プレーなどは19年W杯のライバル各国に分析されるリスクも当然、増すことになる。