36歳ソフトB鶴岡がFA表明 捕手は本当に育てにくいのか?
捕手は打撃以上に守備の比重が大きく、中でもリードの難しさもあってか、「最も育てにくいポジション」といわれる。しかし、本当にそうなのか。
評論家の高橋善正氏は「日本は捕手のリードを重視しすぎです」と、こう話す。
「昔は投手の方が配球の主導権を握っていた。それがヤクルトの野村監督、西武の森監督といった捕手出身監督が結果を出すと、いつの間にか『投手は捕手のリード通りに投げるもの』なんて風潮になってしまった。でも、結局は投手が狙い通りのコースにいいボールを投げられるかどうか。例えば名捕手と呼ばれた元ヤクルトの古田とバッテリーを組んだ投手が好投したら『リードが良かった』と言われるが、炎上しても『リードが悪かったから』なんて誰も言わない。リードとは、それだけ曖昧なものです。捕手に必要なのは肩の強さと、ボールを後ろにそらさないこと。サインを覚えられないバカは論外として、『リードが悪いからあの捕手はダメだ』なんて決め付けはナンセンスです」
9日には日本ハムの大野(30)もFAを表明。球界が勝手につくり上げた捕手難の環境は、まだまだ続きそうだ。