久保裕也<3>重圧を感じないときはスムーズにプレーできた
1月のベルギー1部ヘント移籍は、クラブ史上最高額となる約4億5000万円の移籍金を伴うものだった。苦労を重ねたスイスで培った環境適応能力を生かして大ブレーク。傑出した得点能力を見せつけた。「スイスでは会話がドイツ語だったけど、ベルギーでは英語でした。頭を切り替えるのに少し時間がかかりましたけど、すぐに耳が慣れていった」と周囲との意思の疎通もスムーズに進んだ。今季もチームトップの5得点。ゴールラッシュの予感が漂う。
「花の都市」の異名を取るベルギー第3の都市ヘントでの生活は、間もなく1年が経過する。スイス時代と同様、余計なモノは買わず、夜は基本的に自炊というシンプルな暮らしを心がけている。
それでも「自分も大人なんで、サッカー以外にも少しは興味を持つようになりました」と、10月に現地で会った彼は照れ笑いを浮かべ、モード系の髪形を披露してくれた。旧市街地のしゃれたレストランで好物のエビのコロッケに舌鼓を打つなど、行動の幅も広がってきた。
「今年4つ上の姉に女の子が生まれて超カワイイんです。僕は子供好きなんで、いつか自分の子供と一緒にサッカーをやれたら最高ですね」と爽やかな笑顔をのぞかせる。