外堀埋められ意気消沈 貴乃花親方は理事解任へまっしぐら
決議の根拠になっているのが、今年9月の理事会で承認されたリスク管理規定。そこには「協会員はリスク発生後、速やかに主管部の長や主事に必要な報告をし、主管部の長又は主事の指示に従う」「危機管理委員会は、必要と認められるときは、協会員及び職員に対して一定の行動を指示又は命令できる」「危機管理委員会からの指示又は命令には従って行動しなければならない」とある。
貴乃花親方が速やかに協会に報告せず、これまで危機管理委員会からの事情聴取の要求に応じなかった事実は、明らかにリスク管理規定に反しているし、「結束して協力し合う」との決議事項に引っ掛かる。「必要な懲戒を行う」ための十分な根拠になるのだ。
これによって相撲協会の定款で評議員会に与えられた権限、つまり「理事が職務上の義務に違反し、又は職務を怠ったときは評議員会の決議によって解任できる」(第18条1、第32条1)に該当することがいよいよ明確に。今後、危機管理委員会の調査が終了、評議員会で貴乃花親方の理事としての責任が問われ、過半数が「ノー」の判断を下すことになれば、その時点で、理事職は解かれる。
外堀を埋められた貴乃花親方の「理事解任」はもはや時間の問題だ。