4場所連続休場の稀勢 日馬富士事件で“蚊帳の外”に安堵?
今回の騒動で胸をなで下ろしているのが稀勢の里(31)だろう。
新横綱として迎えた3月場所は、13日目の日馬富士戦で左肩を負傷しながら左肩にテーピングをして奇跡の逆転優勝。相撲ファンばかりか、日本中を大いに沸かせた。
ところが、その後は左上腕や左足首などの故障で5月場所から3場所連続休場。再起を懸けて臨んだ先の11月場所は「しっかり準備できた」と言うから「復活優勝」が期待された。
それが初日に、不戦敗以外の黒星がない玉鷲に押し出されると、9日目までに平幕に5敗。1場所での金星配給ワースト記録を残し、10日目から、「腰部挫傷と左足前距腓靱帯損傷で約1カ月の安静加療を要する」という診断書を提出し、4勝6敗でまたまた休場だ。
テレビが朝から晩まで大騒ぎしている日馬富士の暴行事件がなければ、マスコミは黙っちゃいない。批判の矛先は、4場所連続5度目の休場となった不甲斐ない横綱へ向けられていたに違いない。27日の横綱審議委員会では、1月場所を待たずに進退問題が議題に上る可能性もあった。