カヌー薬物混入で露見 選手を狂わす東京五輪の異様な空気
国内でカヌーはマイナー競技だったが、リオで羽根田卓也(スラローム)が銅メダルを獲得すると、競技の知名度が急上昇。五輪前までは羽根田自身も資金難に苦しみ、所属先を求めて約10社に手紙を送ってミキハウスに入社した。大ブレーク後は高級車ポルシェと複数年のスポンサー契約を手に入れ、テレビ番組でも引っ張りだことなって、「オリンピックドリーム」を体現した。
薬物を盛った鈴木はリオの代表選考に落選して一度は引退したものの、東京を目指して現役復帰した。羽根田のような青写真を描いての復活だったのか。仮に五輪に出場すれば、代表になっただけで有名人となり、副収入もガッポリ……なんてソロバンをはじいていたかもしれない。
この先も、東京五輪に狂わされる選手が出てくるかもしれない。