オッズでは金メダル ギャンブラーを悩ます羽生の回復状態
「ユヅルは全力で演技ができるのか?」
海の向こうから、そんな声が聞こえてきそうだ。
2月9日に開幕する平昌五輪。世界中が注目する「スポーツの祭典」も欧米のブックメーカー(賭け屋)にとっては稼ぎ場だが、世界のギャンブラーが頭を悩ませているのが、羽生結弦(23)の状態だろう。
米国の大手データ会社グレースノート社が10日付で公表したメダル獲得予想では、日本のメダルは金4、銀7、銅4の合計15個。4つの金は、スピードスケート女子500メートルの小平奈緒(31)と団体追い抜き。そして五輪連覇を狙う男子フィギュアの羽生にフィギュア団体だ。
羽生は昨年11月のNHK杯の前日練習中に転倒し、右足関節外側靱帯を損傷。その後の大会を欠場し、カナダ(トロント)で氷上練習を再開したのは開幕の1カ月前のこと。万全な状態であれば男子のフィギュアで66年ぶりとなる五輪連覇は十分にあり得るが、ケガは予想以上に重傷だったことから、「短期間で100%の状態に持っていくのは難しい」とみている者も少なくない。