著者のコラム一覧
鈴木良平サッカー解説者

1949年6月12日生まれ。東京都世田谷区出身。東海大卒業後の73年、ドイツの名門ボルシアMGにコーチ留学。名将バイスバイラーの薫陶を受け、最上級ライセンスのS級ライセンスを日本人として初取得。84-85年シーズンのドイツ1部ビーレフェルトのヘッドコーチ兼ユース監督。なでしこジャパン初代専任監督。98年福岡ヘッドコーチ。

イヤらしい弾道で放り込んでくる ベルギーMFデ・ブライネ

公開日: 更新日:

 今季の英プレミアリーグを圧倒的な強さで制したマンチェスター・シティーの不動のプレーメーカーである。何よりもゴールにつながるプレーの多彩さには感心させられる。

 ピッチ中央に居座るタイプではなく、時にサイドに移動してドリブル突破しつつ、鋭いグラウンダーのボールを放り込んでくる。これがまた実にイヤらしい弾道なのだ。

 味方にピンポイントで合わせるのではなく、相手GKとDFの守りづらいところをズバッと突いてくる。そうかと思うとカットインして中央に入り込み、自ら強烈なシュートを打ってくる。

 運動量も豊富。スピードもある。プレーの質はハイレベル。しかし、誰もが驚くような奇抜なプレーは皆無。決してファンタジスタではない。

 どちらかというとシンプル&地味なプレーを黙々とこなしながら攻撃陣を差配し、守備陣と連係してゴールを死守する。

 ベルギー代表のFIFA世界ランクは3位。しかし優勝候補には挙がらない。主軸はビッグクラブの主力ばかり。なのにチームの総合力として反映されないからだ。 

 そんなベルギー代表を生かすも殺すも、攻守のつなぎ役をこなす中盤のキープレーヤーであるデ・ブライネというワケなのだ。(おわり)

【連載】ロシアW杯列強「エース診断」

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