自慢の破壊力はどこへ? ウルグアイがA組で苦戦続きの理由
“噛み付き男”がメモリアル弾で勝利を飾った。
ウルグアイは前半23分、CKからFWスアレス(31=バルセロナ)が左足でゴール。相手マークをふりほどき、ダイレクトで合わせた。
スアレスはこの日のサウジアラビア戦が、代表100試合目。記念すべき試合を自らのシュートで制した。
この勝利で1次リーグ突破を決めたウルグアイだが、スアレスとカバニ(31=パリ・サンジェルマン)という希代の点取り屋2人を抱えながら、ここまでの得点はセットプレーのみ。南米予選ではカバニが10ゴール、スアレスが5ゴールと、チームの総得点32点の半分近くを2人で叩き出している。持ち味の堅守速攻がきちんと機能していたはずなのに、なぜ流れの中で点が取れないのか。
スポーツライターの平野史氏が言う。
「A組の顔ぶれを見る限り、大会で上位を狙えるチームはウルグアイのみ。こうした国は選手のピークを決勝トーナメントに合わせてくるので、1次リーグはまだ調整段階です。一方、サウジやパナマ、日本といった力の劣る国は決勝トーナメントよりも、まずは1次リーグ突破が目的なので、序盤にピークを持ってくる。今の時期にウルグアイのコンディションが良かったら、それはむしろ調整失敗です」
決勝トーナメントではスペイン、ポルトガルのいずれかと当たるウルグアイ。南米の雄の本気が見られるのはまだ先のようだ。