栄氏の後任決定的も 吉田沙保里が選手兼任にこだわる思惑
霊長類最強の女に新たな肩書が付くことになった。
至学館大学レスリング部監督を解任された栄和人氏の後任に五輪3連覇で、現在は同大の副学長を務める吉田沙保里(35)の就任が決定的になっているのだ。すでに同大の谷岡郁子学長は吉田の監督就任について「あり得る」と発言。今月中にも正式に発表されるとみられている。
指揮官としての初陣は全日本学生選手権(8月28~31日=東京・駒沢体育館)。2020年東京五輪、24年パリ五輪に向けて自身に次ぐメダリストの育成に励むことになるが、吉田の仕事は単に学生の指導にとどまらない。当面は選手兼任監督(プレーイングマネジャー)として活動するというのだ。
■若手に代表の座を渡すつもりはサラサラなし
現在は日本代表のコーチとして指導する立場にあるとはいえ、合宿では選手に交じって汗を流し、時にはスパーリング相手を買って出ることもある。練習中は、誰よりも大声を出して選手を叱咤激励する姿が目立つ。道場では指導者というよりも代表選手の姉貴分的な存在だ。いまだに正式に現役引退を表明していないのは、現役に未練があるからだといわれる。