吉田沙保里は順風満帆…国民栄誉賞レスラーの“明と暗”
性格的にはそもそも、水と油だった。
レスリング界の「絶対女王」と呼ばれる伊調馨(33)と、「霊長類最強女子」の異名をとった吉田沙保里(35)。ともに国民栄誉賞を受賞する日本女子レスリング界のツートップは、2016年のリオ五輪でクッキリと明暗が分かれた。
レスリング女子で前人未到の五輪4連覇を果たした伊調とは対照的に、決勝でまさかの敗戦を喫した吉田の4連覇は無残に消えた。15年間にわたって君臨した世界女王の座から陥落し、銀メダルを首からぶら下げて号泣した。
「しかし今、『我が世の春』を謳歌しているのは吉田の方です」とレスリング関係者が続ける。
「リオ前から恩師である栄レスリング協会強化本部長との関係が悪化し、今は練習する環境すら満足に確保できない伊調がついに恩師を“告発”するに至ったのに対し、吉田は15年末に長年所属したALSOKを退社してマネジメント会社と契約してから生活そのものがガラリと変わった。リオ五輪直前の個人壮行会には芸能界、財界からも人を集め、出席者は実に1000人超。会費制だったため、『まるで政治家の資金集めパーティーだな』という声も上がった。リオ後は売れっ子タレントばりにテレビやイベントに出まくり、年収はウン千万円ともっぱらです」