栄氏の後任決定的も 吉田沙保里が選手兼任にこだわる思惑
吉田が20年東京五輪を目指すかどうかはともかく、このままマットを去り、若手に代表の座を明け渡すつもりはさらさらない。若手の代表選手が国際大会で結果を残せるよう、自らが国内の壁となって立ちはだかるわけだ。
吉田に全盛期ほどの力はないにしても、今の代表選手の多くは吉田と五輪4連覇の伊調馨(34)を目標にして練習に励んできた。吉田の狙いは、同じ階級の選手が、自分を倒して代表の座を勝ち取って、国際大会でも戦える自信を付けさせることだという。
一連のパワハラ騒動でレスリング界への風当たりは強まるばかり。吉田は兼任監督として自らマットに復帰し、再び、レスリングへの注目度を高めたい思惑もあるようだ。
吉田が実戦復帰するとすれば、伊調も出場を予定しているとされる10月の全日本女子オープン(静岡・三島)となる。吉田兼任監督の誕生で若手の底上げなるか。