U-21格下に辛勝…対応力欠如の森保五輪代表は勝ち進めるか
サッカーのアジア大会で東京五輪世代のU―21日本代表が、24日の決勝トーナメント1回戦でマレーシアと対戦。終了間際のPKで日本が1―0で辛くも逃げ切り、準々決勝進出を決めた。
A代表監督を兼務する森保一監督(50)にとって、今回のアジア大会は「初めての公式大会」である。かねて「アジアの大会はベスト4以上が求められる」と話しており、ベスト8入りを逃がすワケにはいかない。
しかし、日本は1トップのFW前田(松本)が不発。ドリブラーのMF岩崎(京都)、スピードのあるMF旗手(順大)らのシュートは相手GKの正面を突くばかり。逆に何度もマレーシアのカウンターにさらされ、強力レフティーFWのS・ラシドのクロスバー、右ポスト直撃のシュートが入っていたら、森保五輪代表はベスト16で帰国の途についていたことだろう。
「ベンチ、選手ともに対応力が欠如していた」とは、元サッカーダイジェスト編集長の六川亨氏。
「どの選手も足元へのパスを多用し、引いて守るマレーシア守備網を崩せなかった。ドリブルで相手を引き出すことで守備のバランスを崩すなど工夫がなく、ベンチワークも物足りなかった。得点の予感が漂わないFW前田を後半31分まで引っ張ってみたり、MF渡辺のニア一辺倒のCKに対して何の指示もなかった。森保監督は<対応力>の必要性を強調しているが、マレーシア戦での指揮官、選手ともに対応力については、落第点というしかない」