アジア大会4強もここから正念場…森保五輪代表に3つの課題
「この日のサウジ戦で森保五輪代表は1段階、上のレベルに達した印象を受けた」と元サッカーダイジェスト編集長の六川亨氏がこう続ける。
「五輪代表は、A代表と違って選手招集に強制力がなく、なかなかベストメンバーを集めることが難しい上に、代表合宿の機会も限定され、どうしても急造チームにならざるを得ません。それでもサウジ戦の攻撃陣に起用された前田、岩崎、そして、順大の20歳FW旗手怜央は、武器であるスピードを生かしつつ、好連係を取りながら相手ゴールに迫った。守備的MFやDFラインから前線に縦パスが入り、そこから手数を掛けないでシュートに持ち込んだり、両サイドの選手が積極果敢に攻め上がってクロスを配球したり、森保五輪監督がJ広島監督でリーグ優勝3回を果たした時期のサッカーが、五輪代表に浸透し始めていることを実感させられた」
■A代表で通用する選手はいるか
もっとも「しょせんはアジアのベスト4」にすぎない。森保五輪代表には、2020年の自国開催五輪で「最低でもメダル獲得」という至上命令が下っている。「世界のトップ3」に食い込むには、まだまだレベルアップが必要なのは、改めて言うまでもないだろう。