礼を失した退職劇 貴乃花親方“唯我独尊”のメンタリティー
退職するのは本人の勝手だが、問題は退職の仕方だ。いかなる理由があろうと、長年、世話になった勤務先に対し、弁護士を通じて辞めると書面を届けただけ。理事長やこれから弟子を預ける親方の問いかけにも無視を決め込んだ。
芝田山広報部長(元横綱大乃国)は27日、「最近は会社でもメールやLINEで『辞めます』とかあるけど……」と話すと、「あれだけの大横綱。しっかりケジメをつけてもらいたい」と続けた。
代理人に書類を任せたから手続き上の問題はないだろうでは、いくら何でも礼を失している。自身の引退は弟子の行く末にも影響するのだからなおさら筋は通すべきだと、芝田山親方は言いたかったに違いない。
貴乃花親方は現執行部を見下し、ナメ切っている。それは昨年末の日馬富士暴行事件以降の言動を見ても明らかだ。
当時は協会からの電話に一切出ず、連絡があればファクスをよこせの一点張り。年長の鏡山親方(元関脇多賀竜)がわざわざ部屋を訪れたときも、居留守を使って無視を決め込んだ。八角理事長が聴取に応じて欲しいと何度、ケータイを鳴らしても電話に出ないばかりか、折り返すことすらしなかった。