197センチの仙台GK シュミット・ダニエルを代表戦で見たい
どんな難しいシュートに対しても手足が即座に反応し、ボールの方から<勝手に指先に触れて外れてくれる>のである。
試合は1―1の同点からPK戦にもつれ、ここでもシュミット・ダニエルのスーパーセーブが飛び出した。ゴール正面に飛んだボールを左に体を投げ出しながら“右足を残す”とボールは右足に当たり、それからクロスバーを直撃して跳ね返った。しかし――。
シュミット・ダニエルのプレーは「身長があって手足の長いGKが、ラッキーを重ねて勝利を呼び込んだ」のではない。
フィジカルに恵まれたGKは、どうしても「シュートに対する反応スピード」「試合の流れを読む力」「正確な位置取りでシュートコースを限定する」「味方とのコンビネーションの妙」をないがしろにしてしまう傾向がある。
ところがシュミット・ダニエルは基本動作をきっちりとこなし、中でも「的確なポジショニング」と「足の運び方のうまさ」で好セーブを連発したのである。
森保ジャパンは11月の16日、20日にキリンチャレンジカップを控えている。「代表歴0試合」のシュミット・ダニエルを起用して欲しい。天皇杯を見ながら強く思った。