復活には物足りず…稀勢の里の双肩にかかる今後の相撲人気
今場所こそは横綱らしい成績を残せるか。
11日に初日を迎える11月場所に向け、気合十分なのが稀勢の里(32)だ。6日は九重部屋に出稽古。秋巡業の序盤から関取衆を相手に相撲を取るなど、好調をアピールしている。
先場所は8場所連続休場明けで、10勝5敗の勝ち越し。昨年3月場所以来となる9場所ぶりの皆勤を果たした。とはいえ、まだ復活と言うには物足りない。その意味では11月場所こそ真価が問われることになる。
和製横綱が賜杯を抱く“お膳立て”は十分だ。白鵬(33)は10月に右ヒザと右足首の手術を受け、現在も本調子ではない。休場が濃厚と言われており、仮に出場したところでまともに相撲は取れないだろう。鶴竜(33)も右足の古傷に起因する右かかと痛に悩んでいる。モンゴル横綱2人がこんな状態なのだから、残った横綱が優勝を逃せば、それこそ赤っ恥だ。
稀勢の里の成績は、今後の相撲人気にも影響しかねない。近年、本場所のチケットは発売当日に完売……と、思われがちだが、これは年3回の国技館(両国)に限った話。地方場所は完売するにも時間がかかり、昨年の11月場所は年6場所90日の中で1日だけ、チケットが完売しなかった。6日現在、マス席、イス席ともに平日のチケットが残っている。