稀勢の里が無傷の4連勝 現役続行へ残るノルマは7日間で4勝
初日からまさかの4連勝――と言っても、今の和製横綱には失礼にはあたるまい。
8場所連続休場で進退がかかっている横綱稀勢の里(32)が、初日から無傷の快進撃を続けている。が、盤石の相撲と言えたのは初日の勢戦のみ。2日目、3日目ともに土俵際の逆転で勝ちを拾い、4日目の魁聖にも苦戦を強いられた。
がっぷり四つに組んで追い詰めるも、決め手を欠き、寄り切れない。左のまわしも切られて投げられそうになると、満員御礼の館内からは悲鳴が上がった。
それでも最後は両まわしを取り、なんとか寄り切り。耳をつんざかんばかりの大歓声は、苦戦の裏返しだろう。
魁聖の武器は四つに組んでからの腕力。半面、これといった技術はなく、力任せの相撲が多い。同じく力自慢の稀勢の里にとってはくみしやすく、過去の対戦成績は横綱の11勝無敗だった。
その相手にこうも手間取るようでは、先が思いやられる。少なくとも、現状ではスピードと技術に長けた白鵬、鶴竜の両横綱の相手にはならないだろう。大関とりに向けて4連勝と今が旬の関脇・御嶽海も同様だ。魁聖以上の怪力を誇る大関・栃ノ心には、言わずもがな。