進退かかる稀勢の里…初場所で引退発表の“デッドライン”
■ずるずると結論先延ばし
これまで稀勢の里は見苦しいまでの悪あがきで、晩節を汚してきた。2017年5月場所から昨年7月場所まで、歴代最長となる8場所連続休場。うち、途中休場は4回だ。それでも「次は覚悟を決める」「来場所ですべてをかけたい」と言い続け、ずるずると結論を先延ばしにしてきた。
現役時代、横綱大乃国として活躍した芝田山親方は、日刊ゲンダイのインタビューで「明日につながらないような相撲では横綱としての責任は果たせない」と痛感し、引退を決意したと語っていた。そのデンで言えば、稀勢の里が現役を続けるには単なる勝ち越しなどではなく、それこそ優勝するくらいでないと横綱としての責は果たせないのではないか。本人もさすがに、それくらいの覚悟は持っているだろう。
今場所は2場所ぶりに白鵬、鶴竜も加えた3横綱が揃う。御嶽海、逸ノ城に負けるようなら優勝なんて夢のまた夢だ。
11日は非公開の基礎稽古で汗を流した和製横綱。場所早々に引退を迫られる可能性はゼロではない。