イングランドに完敗も…なでしこMF杉田妃和が残した爪痕
米国で開催された「シービリーブス杯」、優勝をかけて挑んだイングランドとの最終戦(6日)で、なでしこジャパンは、前半30分までに3失点を喫し、早々と試合を壊してしまった。
苦しい展開の中、若手筆頭として存在感を示したのが、22歳のMF杉田妃和(INAC神戸レオネッサ)だ。U―17時代には、高倉麻子監督(現なでしこ監督)の下で主将としてU―17女子W杯優勝に貢献。最優秀選手に選出されるなど、その経歴は輝かしい。
杉田は、実に繊細なボールタッチをする。鋭いチェックをフワリとかわしてターン。コンタクトプレーをせずしてボールを散らすことができる。
しかし、高校生年代で世界制覇を成し遂げたとはいえ、そのプレーが国内トップリーグで、ましてや、なでしこジャパンで通用するほど女子サッカーはやわな世界ではない。
高校を卒業してからの2年間、杉田も“その差”に苦しめられた。なでしこジャパンに初招集された昨年も、公式試合出場は途中出場のみ。今大会は、じっくりと指揮官にアピールできる初めてのチャンスだった。