世界8位のなでしこジャパン 最強米国に実力急接近の理由
なでしこ日本女子代表が、米国で開催中の「シービリーブス杯」の初戦(日本時間2月28日)でFIFA世界ランク1位の最強軍団・米国代表と2―2で引き分けた。
なでしこは世界ランク8位ながら、2011年にはドイツW杯を制した実績を持っている。しかし米国とは相性が悪く、過去35試合を戦って勝利は1試合だけ。大差負けも少なくない。ところが今回は2度リードされながら追い付く粘りを見せ、しかも「初代表を先発に2選手、途中交代に3選手」起用するなど高倉麻子監督の大胆不敵な選手起用も目に付いた。
なでしこは2戦目で10位ブラジル(3日午前4時開始)、3戦目で4位イングランド(6日午前7時25分開始)と対戦するが、世界女王相手の見事な戦いっぷりが、現地でも評判になっている。
「なでしこの持ち味である<高い技術と絶妙なパスワーク>が、米国の強靱なフィジカルと圧倒的なスピードに粉砕されて力負けというのが常だったが、なでしこの若手が<正確で的確なロングボール>を蹴れるようになったのが大きい。フィジカル勝負、スピード勝負の局地戦を避けることができ、試合の流れを手繰り寄せられるようになった。レベルアップとともに若手のメンタルの強さにも脱帽した。格上に臆することなく、持てる力を存分に発揮して米国を最後まで苦しめた」(日本女子代表初代専任監督を務めた鈴木良平氏)
フランスW杯を前に、なでしこは確実に力を付け、世界1位と8位の差はグンと詰まった。残り2試合が楽しみだ。