たった1日で再休場 大関・貴景勝が払わされる再出場の代償
22歳の若造だろうが何だろうが、大関の名を汚してしまったのは事実だ。
20日、新大関の貴景勝(22)が、今場所中、2度目の休場。診断書では前回同様の「右ヒザ内側側副靱帯の損傷」に、「右ヒザ骨挫傷」も加わった。
4日目の御嶽海戦で右ヒザを負傷して5日目から休場するも、8日目の19日に強行出場。しかし、碧山の立ち合いの変化についていけず、はたかれて、ぶざまにも土俵に落ちてしまった。
ある親方は「ムダな再出場だった」と、こう続ける。
「ただでさえ、ヒザのケガは力士にとって致命傷になりかねない。極端な話、一生付き合っていくしかないでしょうね。治療に専念すれば多少はよくなるが、それでは四股が踏めず、足の筋肉も落ちてしまう。ヒザのケガは患部を完全に固定できないだけに厄介なのです。少なくとも、現役中の完治は無理だと思った方がいい。それを、たった3日休んだだけで再出場なんて考えられない。処置が遅れるだけだし、傷口に塩をすり込んだようなものです」
千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)の判断のまずさも、やり玉に挙げられている。貴景勝は17日の夜、再出場を決断。千賀ノ浦親方は「急に痛みが消えたと言っていた。あちこちで治療をしたおかげ。無理をしている表情ではなかった」と話していたが……。