たった1日で再休場 大関・貴景勝が払わされる再出場の代償
「そりゃ痛み止めで痛覚が麻痺していただけでしょ。痛くない=治った、ではない。稀勢の里(現荒磯親方)のケースと同じで、親方の責任は大きいですよ。稀勢の里も2017年3月場所で左上半身に大ケガを負ったけど、無理して出場した。当時は新横綱で優勝がかかっていたから、本人が出たいと思うのは当たり前。それでも田子ノ浦親方(元前頭隆の鶴)が止めるべきだったが、なにせ稀勢の里は先代師匠(元横綱隆の里)の弟子であって、自分の弟子じゃないから強く言えなかった。貴景勝にしたって、もともとは貴乃花の弟子であって、千賀ノ浦さんが育てたわけじゃない。それで止められなかったのでしょう。仮に貴乃花がいたときに同じケガをしていたら、絶対に再出場はさせなかったはず。ヒザの靱帯損傷は、それくらい深刻なケガなのです」(前出の親方)
貴景勝はまだ22歳。年齢に似合わず、しっかり者と思われているが、今回のように判断を誤るケースだってある。そこにきて、師匠も弟子に遠慮して、どっちつかずの態度を取るようでは、貴景勝の将来にも暗雲だ。
休場→再出場→再休場と、考えの甘さを露呈した貴景勝。今後を考えたら、師弟ともども、高過ぎる授業料を払ったというしかない。