ソラーテ造反もさもあらん…阪神「選手軽視」の悪しき伝統

公開日: 更新日:

 中日と優勝を争っていた2010年には、ソラーテを冷遇した当の矢野監督もつらい思いをした。引退試合の九回に藤川が逆転3ランを浴びて出番がなくなった。あの不手際はファンの間で語り草になっている。

 03年優勝時の球団社長である野崎勝義氏が言う。

「選手の後ろにはファンがいます。選手を大事にすればファンも喜ぶ。軽視すれば離れていきます。選手はユニホームを着ている間はファミリーの一員です。それがわかっていれば、選手に対しておかしなことはできないはずです。和田元監督が現役を引退する時は、すぐにコーチにすると収入が激減するので、ユニホームを脱ぐまでの1年間、兼任コーチをお願いした。トレードでチームを去る選手には、『向こうの球団の方が出番が多い。放出ではない。望まれて行くんだ。頑張りなさい』と言って送り出しました。選手には敬意を持って接してきました。今のフロントは、監督、コーチ、選手に対する考え方が昔に戻ってしまった感がある。これが阪神という球団の体質なのか、かつて在籍していたチームですから非常に残念ですね」

 毎年大金を出して助っ人は取るし、FA補強もやっている。それでも阪神のリーグ優勝は05年が最後というのは、こんなところにも原因がありそうだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…