ソラーテ造反もさもあらん…阪神「選手軽視」の悪しき伝統
「それはないやろ、と思ったのは1978年の田淵のトレードだ。深夜に梅田のホテルに呼び出され新球団の西武とのトレードを通告された。事前に何の連絡もなしに、ミスター・タイガースとまで呼ばれた男が、常識外の通告を受けて『阪神の冷たさがよくわかった』と捨てゼリフを吐いたのは午前2時すぎだった。その3年前にも、球団幹部が扱いに困っていた江夏豊を南海に放出した。主砲として85年の日本一に貢献したバースも88年、病気を患った長男への対応を巡り球団と対立。6月に解雇された。この一件では、対応にあたっていた球団代表が自殺した。昔からフロントではなく、野球がわからない電鉄本社の意向でスター選手がバッサリ切られ続けている。昨オフは来季のチームづくりを始めていた金本監督を電撃解任した。阪神らしいやり方です」
■電鉄の意向、選手軽視
星野、岡田両監督のもとで、2度の優勝に貢献した今岡誠(現・真訪)も戦力外通告を受けて2009年に退団。トライアウトを受けてロッテに入団した。当時、オリックスの監督だった岡田彰布氏は「(トライアウトで)何であんなさらしもんにするんや」と激怒。「引退するよう説得して、コーチにさせたらエエやないか」と、フロントの交渉下手を批判した。その岡田氏も現役晩年の93年、阪神を自由契約になり、拾われる形でオリックスへ移籍。しこりを残した。