静観の姿勢とるも…対岸の火事では済まされない香港問題
2002年に姚明がNBAのヒューストン・ロケッツに入団して以来、バスケットボールはサッカーと並び、中国で最も人気のあるスポーツのひとつとなった。
中国におけるテレビ中継の放映権や関連商品の売り上げは約40億ドルに達している現在、NBAにとって中国は北米以外では最も重要な市場となっている。だが、ロケッツのゼネラルマネジャーであるダリル・モーリーがツイッター上で今年6月から続く香港での示威運動を支持する発言を行うと、中国側の態度が硬化したのは周知の通りだ。
憲法の前文に「中国共産党の指導」による国家の発展を明記し、立法、行政、司法だけでなく生活の隅々まで共産党の支配を求める中国政府にとって、一連の示威運動は体制への挑戦以外の何物でもない。
そのような示威運動を支持するのだから、たとえ姚明が所属し、背番号11を永久欠番にしているロケッツであっても許されるはずもなく、ロケッツを含むNBAの試合の中国国内での放映が中止されたり、NBAや各チームの支援企業が関係の見直しを行っている。