「白鵬杯」は毎年開催なのに「稀勢の里杯」は延期のナゼ
開催できなかったのも無理はない。
今年11月上旬に元横綱稀勢の里(現荒磯親方)が発表した「稀勢の里ウィンターカップ」。今月23日に高校生の相撲大会を両国国技館で行おうというものだ。
しかし、先月30日に突然、来年以降に延期をすると告白。準備期間の短さ、選手がケガをした場合の保障の不備などが理由だという。
角界関係者は「他にも理由がある」と、こう続ける。
「日本相撲連盟(以下、連盟)と、まったく連携を取っていなかったんです。高校相撲部は高体連の管轄だが、連盟は国内アマ相撲を統括する組織。高体連も大会のノウハウなどは連盟に頼っている。高校生の大会を行うなら、そちらにも根回しをするのが筋です。稀勢の里サイドは数カ月前から大会の準備をしていたが、連盟はこの『稀勢の里杯』を事後報告のような形で知ったらしく、寝耳に水。無視されたと思ってカンカンなんです」
一方、如才ないのが毎年2月に国技館で「白鵬杯」を開催している白鵬だ。今年で9年目の大会は小学生から中学生までが対象。連盟とも連携を取り、審判を派遣してもらっている。大手スポンサーをつけ、大会プロデュースはお抱えの脚本家を使うなど抜かりはない。