阪神・藤浪の抜け球は勘弁…相手右打者の本音は対戦回避
昨季7年目にして初の未勝利に終わった藤浪晋太郎(25)はキャンプ前から目の色が違った。29日に沖縄(宜野座)に入ると、合同自主トレではさっそくブルペンで50球を投げた。完全復活に向けて気持ちは充実。体調もよさそうだ。数多く実戦に登板し、結果を残して開幕ローテ入りを目指したいところだが、制球難の持病を持つ藤浪は今もライバルチームから嫌われている。
昨年のオープン戦ではソフトバンクが救援登板の藤浪相手に左打者ばかりを起用。右打者の時は左打者を代打に送った。中日も藤浪が先発した試合はビシエド、平田を外し、スタメンの9人に左打者をズラリ。ベンチはノーコン右腕から選手を守った。
ある在京球団のOBがいう。
「藤浪は球威があるだけに当たり所が悪ければ故障が長引くからね。しかもアイツの抜け球は右打者の体に向かってくるのでタチが悪い。昨年、一軍で登板した唯一の試合が8月1日の中日戦だったが、二回にその抜け球が木下の左腕を直撃。この日、藤浪は木下に2度ぶつけ、8四死球で五回途中に降板した。あの試合をビデオで見て重症だと思いましたよ。今季は東京五輪があるので開幕(3月20日)が10日間ぐらい早い。仕上げを急ぐため序盤からどの球団も実戦が多くなる。阪神の日程を見ると、キャンプ中に9つの対外試合が組まれている。開幕前にケガをしたくないのは選手の共通の願い。藤浪の実戦登板は紅白戦に限定し、対外試合には投げさせないで欲しいというのが本音ですよ」
事前にそういうことを願い出る監督が出てきそうだ。