再開Jは超過密日程で不公平も…背に腹は代えられぬ懐事情

公開日: 更新日:

 過密日程の上に「超」がつく。

 Jリーグの第6回実行委員会が9日に行われ、終了後にメディア向けのオンライン記者会見が開催された。今月27日からJ2再開とJ3開幕、7月4日のJ1再開の日程に変更がないことが改めて確認された。今季を今年中に終わらせるために週2回ペースで試合が行われるが、ここに<日本代表スケジュール>が入り込み、過密日程に拍車がかかる。3月、6月に予定されていたカタールW杯アジア2次予選4試合は<10月8、13日と11月12、17日>に変更され、再開Jリーグともろに日程が重なる。

「クラブによっては、代表選手不在での戦いを強いられる。さらに、国際Aマッチ期間もリーグ戦を中断するわけにはいかず、いよいよ戦力の不公平感と格差が生じるが、村井チェアマンはこの日『若干の不公平をのみ込んでも試合を継続していく』と各クラブに理解を求めました。クラブは不満があっても、まさにのみ込まざるを得ません」(Jリーグ関係者)

 コロナ禍はJ各クラブの経営を直撃している。公式戦の延期が決まった2月末から、入場料収入やグッズ販売収入はほとんどゼロ。4月26日に株主総会と決算報告を行ったJ1鳥栖は20億円超の赤字を報告し、深刻な経営難を明らかにした。スポンサーの撤退も重なって、「存続危機」と話題になったが、危機的なのは鳥栖だけではない。札幌、仙台も相次いで赤字を報告。札幌の野々村社長はリーグが再開されなければ、「10月にキャッシュが尽きる可能性がある」と明かすほどだ。

 超過密日程だろうが、戦力に不公平が生じようが、背に腹は代えられない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…