C・モリカワ“王道ゴルフ”でメジャーV 飛ばし屋有利に一石
今年の全米プロを制したコリン・モリカワ(23)は、久々に非力なプレーヤーに夢を与えてくれた。身長は175センチ、体重73キロ。この日系米国人は、フェアウエー(FW)をキープし、パーオンさせるというゴルフの王道で、メジャー挑戦2試合目での偉業だった。
優勝争いをしていた2位タイのダスティン・ジョンソン(36)は細身に見えるが、身長193センチ、体重は13キロもの差がある。大会4日間の平均飛距離は305ヤード(7位)。第1打は、同290・5ヤード(40位タイ)のモリカワを約15ヤードもオーバードライブしていた。これが、同318・3ヤード(2位)のブライソン・デシャンボー(26)なら、モリカワは20~30ヤードも置いていかれる。
500ヤード近いパー4が当たり前になった米ツアーでは、デシャンボーのように体を大きくしたり筋力をつけて飛距離を伸ばし、ラフに入れてもショートアイアンでグリーンを狙うゴルフが主流になっている。小柄でクレバーなモリカワが優勝した意味は大きい。
ジョンソンとモリカワの比較で言えば、FWキープ率(4日間)はジョンソンの44・64%に対し、モリカワ69・64%。最終日、モリカワは85・71%(14分の12)のキープ率を誇っているのだ。