C・モリカワ“王道ゴルフ”でメジャーV 飛ばし屋有利に一石
■フェアウエーからグリーンを狙う
かつて全米オープンは、「非力なプレーヤーにも優勝のチャンスがある」と言われていた。
米国東部の名門コースで開催されることが多く、コース自体のヤーデージが短かったこともあり、第1打の落下地点のFW幅を狭く絞り、普通に歩くことさえままならない深くねじれたラフに打ち込めば、0・5打から1打はマイナスになる。
そんな厳しいセッティングだったからこそ、トム・カイト(92年)やコーリー・ペイビン(95年)といった小柄(ともに174センチ)で非力でも、ショットの名手が頂点に立つことができた。
マスターズの高速グリーン、全米オープンの深いラフ、リンクスで開催される全英オープンの目まぐるしく変わる天候と強い風。フェアなコースセッティングの全米プロ。4大メジャーにはそれぞれの特徴があった。今では、どのメジャーも特色が薄れ、飛ばし屋ばかりが幅を利かすようになってしまった。
その中でも、特に「個性がない」と言われている全米プロは、狭いフェアウエーを大会の特徴にするのも一つの手だろう。