渋野日向子また未熟さ露呈…グリーン難度上がり対応できず
【全米女子プロゴルフ選手権】第2日
初日の首位スコアは3アンダー。主催者の想定はイーブンパーだったようで、2日目はピン位置の難度を上げた。これは「プレーヤーイジメ」ではない。今大会は事実上の「女子プロ世界一決定戦」だ。選手の実力を遺憾なく発揮させるため、ピン位置やグリーンの硬度、速さを日々考えているのだ。
この「設定」に対応できなかったのが、初日イーブンパー13位タイの渋野日向子(21)だ。
前半(イン発進)はショットが安定せず16番までに4ボギー。18番パー4はグリーン右手前からチップインバーディーを奪うも、折り返してグリーンを外した3番、4番はアプローチミスで連続ボギー。5番で1つ取り返したが、8番パー3もグリーン左に大きく曲げてここもアプローチが寄らずにボギー。通算5オーバーまでスコアを落とし、46位で決勝へ進んだ。
「ひとつのミスから引きずってしまった。切り替えられず前半は情けない。昨日より風もない中で、ピン位置が難しいことはわかったのでイーブンで回れたらよかったと思っていたが、ショットが(ピンに)つかず、昨日のようにはいかないと思った。パットはラインが読めず、打ち切れなかった。予選を通ったら、今までのゴルフ人生の集大成を2日間でできるように、習ってきたことをすべて出し切りたい」(渋野)
昨年は初の海外遠征で全英女子に優勝。日本人選手42年ぶりのメジャーVで一躍ヒロインになった。さらに国内ツアーでも4勝をあげ、賞金ランクも2位だった。そんな選手でも世界規模で拡大したコロナによるツアー中断でゴルフの歯車が狂い、今年のメジャーでは全英女子予選落ち。先のANAインスピレーション(51位)や今大会は予選通過がやっと。まだまだメンタルは未熟で、「引き出し」の数も足りないことを実感している。