井納も巨人入り決定的 規律重視の三浦DeNAは移籍も想定内
“宇宙人”が決断した。
国内FA権を行使したDeNA・井納翔一投手(34)の巨人入りが、11日までに決定的となった。交渉解禁日だった6日に都内で巨人と交渉。2年総額約2億円を提示されていた。
今季6勝7敗、防御率3・94。8年間で通算50勝を挙げた。年俸がCランクで人的補償が必要ないことも魅力となり、ヤクルトも交渉に乗り出していたが、巨人が争奪戦を制した。
2012年以来の日本一奪回を目指す巨人は、今季14勝を挙げた絶対的エースの菅野がポスティングシステムを申請し、メジャー移籍が濃厚となっている。先発陣の駒不足解消は急務となっていた。
ただ、DeNAにとって、井納の移籍は想定内という。三原球団代表はかねて「高田GMがいた頃からチームの方針としてマネーゲームはしないということを原則としている。いわゆる金額を上げて上げてというようなことは考えていません」と明かしていた。DeNAのさるチーム関係者がこう言った。
「FA権を使って他球団へ移籍したい選手に対しては、基本的に強く慰留しないのが球団方針。マネーゲームをしないというのはそういうことで、その分、若手のチャンスが増えるという考え方。井納は2年前のイベントで、新人の時に練習に遅刻し、当時選手だった三浦新監督から『殴られると思ったくらい怒られた』と明かしていた。次の登板で『結果は完投しました』と笑いに変えていたけど、三浦監督は規律面なども重視するタイプ。『宇宙人』といわれるように、扱いにくさもあるだけに、移籍は仕方ないと受け止められていますよ」