小祝さくらが3勝目 女子プロを生かすも殺すもコーチ次第

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【ダイキンオーキッドレディス】最終日

「誰が勝つかわからない接戦の中で勝てたのはうれしい」

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 18番パー5の3打目をピン上1メートルにつけてバーディーを奪った小祝さくら(22)が、72ホール目までもつれた混戦を制し、ツアー通算3勝目を挙げた。

 オフは、最終日に小祝と同じベストスコア68をマークして4位に入った上田桃子(34)や、吉田優利(20)、永井花奈(23)らと一緒に合宿を行い、辻村明志プロの指導を2016年から受ける。

 入門当初の小祝は体が華奢でボールが飛ばず、「このままではツアーで勝てない」と走り込みから下半身を鍛えて飛距離を伸ばしていき、19年の初優勝から3年連続で勝ち星を積み上げている。

「『週刊パーゴルフ』に連載中の辻村プロは、打撃コーチとして巨人の王貞治氏を指導した荒川博氏(故人)を師と仰いで、合気道の教えをもとに体の動きを徹底的に叩き込まれた。小さな動きで、想像もできない大きな力を生み出すにはどうしたらいいのか、体の根本的な動きを理解したうえで、ゴルフに生かしている。だから小祝や上田のスイングには力感がないように見えて、力強いショットを放ち、ボール飛距離が出ている」(評論家・菅野徳雄氏)

 辻村プロは多くの女子プロを指導するが、一人一人のスイングデータをきめ細かく書き込んだ分厚いノートを常に持ち歩き、指導方法もすべて違う。上田の場合は納得いくまで2人でじっくり話し合いながらのレッスン。いっぽう小祝は対照的にコーチの指導をすべて受け入れるスタイルだ。

旬のコーチが女子プロに勢いを

 さらにゴルフ指導だけでなく、メンタルのコントロールもうまい。

 日刊ゲンダイのコラムでお馴染みの塩谷育代プロは小祝が勝てなかったときに辻村プロから、「絶対に勝つんだという気持ちが弱い」と聞いていた。見た目通りおっとりした性格で、プロとして勝利への貪欲さに欠けるところがあった。そこでショットの精度をアップさせ、勝つことで自信をつけさせていった。今年は複数回優勝と賞金女王タイトル獲得を目標に掲げる。

「2月の合宿で全員、今年の目標を言う。目標は大きく立て、今はいいスタートダッシュができたので、流れに乗って調子を上げていきたい」(小祝)

 女子ツアーは20年と21年を1シーズンとするため小祝は賞金ランク3位にアップして目標に向かっている。辻村プロの手腕が大きく貢献しているのがわかる。

 また今大会はジャンボ尾崎が指導する19歳の西郷真央が初日からトップを走って話題を呼び、3位フィニッシュの田辺ひかり(23)は現役を引退した同郷の佐伯三貴からゴルフを教わりめきめき力をつけている。旬のコーチが女子プロに勢いをつけているのだ。

 いっぽうコーチ不在で、石川遼やいろいろな選手からアドバイスを受けている渋野日向子(22)は73とスコアを落としてトップ10入りも逃した。この先どうなることやら。 

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