22歳の若きCB冨安“いぶし銀”の適応力で跳ね上がる移籍金

公開日: 更新日:

 日本代表が歴史的勝利を飾った。30日のカタールW杯アジア2次予選でモンゴル代表と対戦。圧巻のゴールラッシュで14点を取り、1997年3月、6月のマカオ戦の10-0を上回って<W杯アジア予選の最多得点記録>を更新した。

 前半だけで1トップのFW大迫(30=ブレーメン)、左MF南野(26=サウサンプトン)、トップ下のMF鎌田(24=フランクフルト)の攻撃陣が得点するなど5-0のワンサイドゲーム。

 さらにMF守田(25=サンタクララ)、MF稲垣(29=名古屋)、MF古橋(26=神戸)が代表初ゴールをゲット。これで日本はW杯2次予選を開幕5連勝。無失点のオマケ付きで最終予選進出に王手をかけた。

 そんな中、ゴールを決めて目立ったワケではないが、ベテランCBの吉田(32=サンプドリア)とペアを組み、最終ラインを統率した22歳の若きCB冨安(ボローニャ)の存在感が光った。

「身長187センチ、体重84キロというサイズなのに足元の技術もしっかりしており、この日のモンゴル戦でも左右両足で長短のパスを的確に繰り出す器用さも見せてくれた。新天地への適応能力の高さも出色です」と元サッカーダイジェスト編集長の六川亨氏がこう続ける。

「J1での経験が少ないのに初の海外移籍となったベルギーのレベルになじみ、移籍先のイタリアで不慣れなSBをやらされても、すぐに好パフォーマンスを発揮した。この<短い時間で高いレベルに適応できる>のも魅力です。あるインタビューに『イタリアのトップ(クラブ)を目指す選択肢もあります』と答えていたが、どんな強豪クラブに引き抜かれても誰も驚かないし、すぐに移籍先で主力として活躍するでしょう。これからの10年は<守備系選手の大黒柱>として、冨安が日本代表を牽引してくれるはず。実に頼もしい存在に成長してくれました」

イングランドのビッグクラブが急接近の噂

 昨年には「王者ユベントスがレギュラーCBとして迎え入れたいと下交渉を始めた」とイタリアで報じられたが、現在は「ミラノ市をホームにするミラン、インテルが獲得を目指してツバぜり合い中」ともっぱら。

「さらには英プレミアの名門チェルシーが急接近と噂されている。冨安がイタリアに渡ったときの移籍金は7億円。現在は4倍以上の30億円が相場といわれている。これは金額的にも、一流選手としてみなされている証しです」(サッカー関係者)

 もちろん24歳以下の東京五輪代表でも主軸なのは言うまでもない。2021年は、冨安の当たり年になるかもしれない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇