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後藤逸郎ジャーナリスト

1965年生まれ。毎日新聞大阪経済部次長、東京本社特別報道グループ編集委員などを経て現職。著書に「オリンピック・マネー 誰も知らない東京五輪の裏側」(文春新書)。

来日8万人を管理できるのか? 検査もなく、行動制限も緩い

公開日: 更新日:

 東京2020オリンピック・パラリンピック大会は、選手だけでなく、大会関係者やボランティアの新型コロナウイルス感染対策も不十分だ。

 選手の隔離と検査を徹底する「バブル方式」が形骸化していることは既に述べた。群馬県太田市での事前合宿のため1日に訪日した豪ソフトボール選手と接遇する地元関係者は毎日、PCR検査を行うが、これは例外だ。

 そして、計20万人に迫る大会関係者やボランティアには、形骸化した「バブル方式」すらない。

 大会組織委員会は先月26日、国際オリンピック委員会(IOC)や国際パラリンピック委員会(IPC)、国際競技団体(IF)、各国内オリンピック委員会(NOC)、スポンサー、報道、放送など、大会関係者の来日者数が約7万8000人になると公表した。それまで明らかにしていなかった当初予定約18万人からの“半減”をアピールしてみせた。

 だが、大会関係者8万人弱は選手ほどの検査はなく、行動制限も緩い。政府や組織委は大会関係者の行動を監視し、菅義偉首相は「悪質な違反者については国外退去を求めたい」と言うが実効性に欠ける。

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