シドニー五輪代表もワールドユース代表もトルシエが指揮を執ることになった
U-19日本代表の清雲監督が、大宮のGMに就任するために代表監督を辞任したのである。
JFAは日本代表、五輪代表に加えてワールドユースの出場を目指すU-19日本代表の3カテゴリーの代表監督を<トルシエ1人>に委ねることになった。
過去に例を見ないスタイルだが、戦術面では「フラット3」など代表チーム全体に一貫性が生まれるなどのメリットもあった。
1999年4月、ナイジェリアで劣悪な環境下で開催されたワールドユース。日本は初めて決勝に進出した。
残念なことにMFシャビ、GKカシージャスといった後のA代表の主軸たちを擁するスペインに敗れて準優勝に終わったが、小野伸二、稲本潤一、高原直泰、本山雅志、中田浩二、小笠原満男らは世界のトップレベルとの戦いで自信を深めた。
そんな彼らと融合したのが、1997年のワールドユース組である。
山本昌邦監督に率いられたU―20日本代表は準々決勝でガーナに敗れたものの、2大会連続ベスト8という結果を残した。このチームからGK南雄太、DF宮本恒靖、MFの明神智和、中村俊輔、FW柳沢敦らが五輪代表の主力としてチームを牽引することになる。