五輪メダル逃した松山英樹の敗因は「入るようなパットをしていない」こと
そして2日目7アンダー・64、3日目4アンダー・67、通算13アンダーまでスコアを伸ばして首位に1打差。ここまでは計算通りのゴルフだったと言ってよい。
マラソンでいえばトップを走る選手の後ろにぴったりとついて、相手の呼吸と足音を確かめながら、どこでスパートするかタイミングをうかがっているといった感じの理想的なレース展開になっていた。
■最終日32パットは出場60選手中59位
しかし、最終ラウンドが始まると松山の中で何かが狂いだしていた。ショットは悪くなかった。
最終日だからといって、PGAツアーのように難しいところにカップを切っているわけではない。それなのに松山のパットは、なぜか入らなかった。入らないというよりは、入るようなパットをしていないと言ったほうがよい。1メートルもないようなパットもカップに届かないのだ。
大会期間中は雨が続いてグリーンはソフトであるため、決して速くない。それなのに松山は、米ツアー相当の高速グリーンでやっているような柔らかいタッチで転がしていた。