大谷10試合ぶり特大45号!「修正能力の高さ」本領発揮でHR王“三つ巴”バトルが激化
二刀流のバットから待望の45号が飛び出した。
ア・リーグ本塁打王争いで3位につけているエンゼルス・大谷翔平(27)が日本時間22日のアストロズ戦に「2番・指名打者」で出場。実に10試合ぶり、45号ソロを放ったのだ。
快音が響かず、やきもきした日々が続いていた大谷。同21日のアストロズ戦では八回に大飛球を放ったが、打球はフェンス手前で失速し中飛、4打数無安打に終わった。タイトル争いが佳境を迎える中、7月下旬から8月にかけて記録した13戦連続ノーアーチの自己ワーストを更新しかねないほどの停滞ぶりだった。
大谷に本塁打が出なくなったことについてジェレミー・リード打撃コーチは、地元メディアに「疲労が打撃にも影響を及ぼしている。大谷は投球と打撃をほぼ休みなく続けて9月まできた。投球と打撃のゲームプランを立てるだけでも精神的に疲れるものだ」と話していた。多くの米メディアも大谷の不調の原因を疲労にあると結論づけているが、単に一発が減っただけで、これまでも安打は出ていた。
今季の大谷は8月5~11日にかけて6試合連続無安打を記録しているが、これはDHが使えないナ・リーグ本拠地でのインターリーグ3試合が含まれており、この3戦はいずれも代打で1打席に立っただけだった。
今季、3打席以上、打席に立って安打が出なかったのは9月1日のヤンキース戦2戦目からレンジャーズ戦初戦までの3試合連続が最長。それまで2戦連続無安打はあっても、3戦目にはきっちりと修正して安打を放っている。
修正能力が高い
昨季はコロナ禍により選手同士の密を避けるため、各球場ともビデオルームの使用を禁止された。本人は昨季、相手投手の配球などを十分に分析できなかったことが不振につながったと振り返っていたが、今季はビデオルームをフル活用。相手投手が交代した時には、ベンチでタブレットを食い入るように見つめ、リリーフ投手の球種などの確認に余念がない。登板日以外は、結果の良し悪しにかかわらず、打席ごとに自分のバッティング映像でタイミングの取り方やバットの出方をチェックして次の打席に生かしているという。
本塁打王争いのライバルであるブルージェイズのゲレロ、ロイヤルズのぺレスはともに、22日はノーアーチに終わり、大谷は1本差まで追い上げた。修正能力が高いだけに、最後までライバル2人と三つ巴の争いを繰り広げそうだ。