阪神7月勝ちまくり首位ヤクルト猛追も…「矢野ドラマ逆転V」には高すぎるハードルが
「みなさんもドラマを起こせると信じて」
奇跡の逆転優勝を目指す阪神・矢野燿大監督(53)の鼻息が荒い。
7月31日のヤクルト戦は、相手の主砲・村上に3打席連続本塁打を献上し、2-4で敗れたが、同一カード勝ち越しを決めた。
阪神はこの7月、勝ちまくった。20試合で14勝6敗、勝率.700をマーク。7月4日時点で首位ヤクルトに最大17ゲーム差をつけられていたが、わずか1カ月足らずで10ゲーム差まで縮めた。
阪神の快進撃を支えているのは、強力な投手陣だ。7月の月間チーム防御率は驚異の1.29。中でも先発投手は5イニング未満で降板した試合が一度もない。むしろ、6敗したのが不思議なくらいだ。
開幕当初は大きく低迷していたにもかかわらず、ここにきての猛追。ファンやメディアの間では「矢野ドラマ」を期待するムキも少なくないが、現実は厳しい。
31日現在、首位ヤクルトの57勝36敗1分け、勝率.613に対し、阪神は48勝47敗2分け、勝率.505。仮にヤクルトが残り49試合を勝率5割(24勝24敗1分け)で乗り切れば、81勝60敗2分けで勝率.574となる。そうなると阪神は、残り46試合で引き分けがゼロでなおかつ、ヤクルトとの直接対決で負け越した場合、82勝(59敗2分け、勝率.582)が必要。34勝12敗、勝率.739で貯金を22個もつくらないといけないのだ。