川﨑春花が新人戦に勝つべくして勝つ! これが10代プロ選手の「稼げるメンタル」
【JLPGA新人戦加賀電子カップ】
「優勝を意識するとスコアを落とした。来年に向けての課題です」
優勝した川﨑春花(19)はこう言ったが、最終ホールは自作自演の「川﨑劇場」だった。
今大会は昨年11月のプロテスト合格者21人だけが出場する2日間36ホールの戦い。新人ながらレギュラーツアー2勝の川﨑が優勝候補の本命とみられていた。
そ川﨑が5アンダーの首位で発進したこの日、最終18番(410ヤード・パー4)を迎えた時は2位に2打差をつける通算8アンダーで首位をキープしていた。フェアウエーからの第2打はピンまで140ヤード。
ピン位置はグリーン手前から18ヤード、左5ヤード。グリーン左に食い込む大きな池を避け、ピンの右手前に乗せれば優勝は決まったも同然だったが、「ちょっと攻めようと思って」(本人)果敢にピンを狙ったボールはグリーン左から奥の池へ吸い込まれていった。
しかし、ピンチにも川﨑の朗らかな表情も淡々とした動作もまったく変わらない。ピンまで約100ヤードの地点から打った第4打をピン上1.5メートルにつけた瞬間、笑顔がこぼれた。