国内開催の欧州ツアーで期待する日本男子プロの「その瞬間」
今年に入って男子ゴルフが活気づいてきた。といっても国内のことではない。2週前の米ツアー「ジェネシス招待」では、松山英樹が6打差を大逆転。アジア勢最多の9勝目をマークした。その前週のDPワールドツアー(欧州ツアー=以下DPWT)の「コマーシャルバンク・カタール・マスターズ」では、星野陸也が同ツアー初優勝を成し遂げた。昨年9月には、DPWTのフランスオープンで久常涼が優勝。星野は同ツアーでは日本人4人目の快挙となった。
長年米ツアーを主戦場にする松山はともかく、今や日本の若手は完全に海外に目を向けているが、国内のスポーツははるか以前からグローバル化の波に乗り、世界を舞台に活躍している。その中で男子ゴルフだけが、「流れ」に乗り遅れているのが人気低迷の原因だった。これは、ツアーを主管する日本ゴルフツアー機構(JGTO)や主催者(スポンサー)、その他の関係者に大局的な展望が欠けていたためでもある。
変化が見えたのは昨年のこと。国内初のDPWTの開催だ。実現させたISPS(国際スポーツ振興協会)半田晴久会長の手腕が大きい。