巨人・坂本勇人は今や「守備の人」…打は沈黙も三塁の腕は各方面から大絶賛、GG賞は確定的
巨人の坂本勇人(35)が「打撃の神様」に並んだ。12日のヤクルト戦で六回に右前打。通算2351安打とし、プロ野球史上13位の川上哲治(巨人)に肩を並べた。
巨人では歴代3位タイの記録だが、11日に一度は722日ぶりの単独首位に立ったチームで、存在感を増しているのは守備の方だ。
この日は0-0の三回1死満塁から三ゴロを素早く処理し、ダブルプレーを完成させ、前日は4-2の九回無死一、三塁から、ボテボテの三ゴロを二塁へジャンピングスロー。併殺に仕留め、4-3で逃げ切った。
この試合では4-2の七回無死一塁からも、長岡の三塁前のセーフティーバントに対して猛チャージ。素早いランニングスローで一塁アウトにした。阿部監督は「さすが」と脱帽。マウンド上の大江も「勇人さんに助けられました」と最敬礼だった。
今季、本格的に遊撃から三塁へ転向したばかりだが、今やホットコーナーになくてはならない存在だ。さる巨人OBがこう言った。
「最近は猛打賞の数で長嶋終身名誉監督に並んで歴代3位とか、現役最多の通算446二塁打といったニュースが話題になったが、打率は.234とパッとしない。『若い選手を使った方がいい』と突っ込まれてもおかしくない数字ですが、ピカイチの守備力で周囲を黙らせている。遊撃より運動量の負担は減るとはいえ、三塁守備は簡単ではない。処理する打球のスピード、強さが全く違って、元ヤクルトの名手・宮本慎也でさえ『慣れるまでに時間がかかる』と言っていた。坂本はさすがのセンスです」