巨人大勢と中川皓太“早期復帰”の代償…「見切り発車の昇格で実戦不足は明らか」とOB指摘
巨人の阿部監督にとって朗報である。
中川皓太(30)と大勢(25)が昨6月30日の広島戦で、そろって一軍に復帰。1点差で勝利を収めたからだ。
まずは3-1の七回に中川が4番手として登板。左膝痛から2カ月半ぶりの一軍マウンドで、先頭打者に四球を与え、1死、二、三塁のピンチを招くと、遊ゴロの間に1失点を喫した。1点リードの九回には、右肩違和感で5月4日に登録を抹消されていた大勢が登板。内野安打と連続四球で2死満塁としたものの、小園を捕邪飛に仕留め、なんとか逃げ切った。
当初は7月23、24日の「球宴」前後の復帰が見込まれていたが、代役守護神を務めていたバルドナードが直近3試合で連続失点。ルーキーの西舘がこの日、登録を抹消されるなど、リリーフ陣に疲労の色が濃くなってきたこともあって早期一軍復帰となった。
巨人OBで元投手コーチの高橋善正氏(評論家)がこう言う。
「2四球を与えた大勢は、球速こそMAXで159キロが出ていたが、高めに抜ける球が多かった。決め球のフォークを使わず、全19球が直球だったのも気になる。『力勝負』といえば聞こえはいいが、肩への負担を考慮してフォークを回避したのだとしたら心配です。肘より肩の故障の方が長引くだけに、今後の起用法も慎重にならざる得ないのではないか」