トレードデッドラインの負け組は日本人所属の2球団…「最大の敗者」「最後の悪あがき」と散々な言われよう
今年も7月30日の移籍期限を前に、ポストシーズン進出をもくろむ上位球団が、白旗を揚げた下位球団から実績のあるベテラン・中堅を獲得。その見返りにマイナーの有望株を差し出すトレードが次々に成立した。例年より成立したトレードの件数が多かったものの、エースや主砲が動かず、金満球団が狙っていたホワイトソックスのクロシェとタイガースのスカバルの両左腕エースは商談がまとまらなかった。
このような現象が起きたのは、例年に比べて即戦力の獲得に動く「買い手球団」が大幅に増えて、売り手市場となり、大物を放出する見返りに過大な要求を突き付けてくるようになったからだ。
「売り手」の立場が俄然強くなったことを示す顕著な例が、アストロズがブルージェイズから先発4番手の菊池雄星を獲得し、その見返りに今年メジャーデビューしたホープ2人にマイナーの有望内野手1人を付けて放出したトレードだ。昨年までならこれだけの見返りを用意すればエース級を獲得できたが、今年は先発4番手でも、それだけの代価が必要になったのだ。菊池は3年契約の最終年で、今オフにFAになるため、今回の移籍は10月までのレンタル移籍である。米メディアは過剰な見返りを差し出したアストロズのブラウンGMを今回の7月末トレードの「最大の敗者」とこき下ろしている。