森田理香子の衝撃の一発に「賞金女王」を予感した…後にも先にも女子プロのボールを追えなかったのはこの時だけ
今季開幕戦で森田理香子プロが6年ぶりにツアー復帰しました。うれしかったなあ。
理香子ちゃんからオファーを受けたのは2010年。試合中にコースの茶店で「(誰のバッグも担がない)空いているところはありますか?」と言われたのですが、あいにくその年はスケジュールがいっぱいで、試合後にメール交換して別れました。年を越え、専属の藤田(寛之)さんが初めてマスターズに出場するため、その準備に追われている頃です。「マスターズ頑張ってきて下さい」と、理香子ちゃんからメールがありました。
彼女のバッグを初めて担いだのは、11年10月のマスターズGCレディース。練習日の一発目でした。ゆっくり大きなスイングアークから放たれたドライバーショットは衝撃的でした。キャディーは選手のボールから絶対に目を離しませんが、後にも先にも、女子プロの打球を目で追えなかったのはこのときだけ。僕の予想をはるかに超える高い弾道と球速だったからです。
「とんでもない子がいるんだな。順調に伸びればトップまで行くな」
それが第一印象でした。この試合は予選落ちしたものの、2年後、直感はズバリでした。女子ツアーは男子より1カ月以上も開幕が早い。13年は藤田さんとシーズンを迎える前、開幕から4試合は理香子ちゃんのキャディーにつくと、初戦でツアー3勝目を挙げ、その後は3位、2位、3位。ボールはピン方向にしか飛んでいかず、理香子ちゃんの契約スタッフに「ものすごい選手になりますよ」と興奮しながら語ったことを覚えています。