森田理香子の衝撃の一発に「賞金女王」を予感した…後にも先にも女子プロのボールを追えなかったのはこの時だけ
次にタッグを組んだのは5月の公式戦サロンパス杯で、ここでも3位。中1週でバッグを担ぐと、ショットを曲げる苦しい展開も1打差の逃げ切り優勝です。この年は4勝して、初の賞金女王に輝きました。
当時は気が強そうなイメージを持たれていたようですが、周囲に気遣いのできるやさしい女性です。この年、一気にブレークしたので周囲に対しての振る舞いに戸惑っていたのでしょう。
ゴルフに関しては芯が通っていて、ある試合で僕がピンに対して安全な右サイドへ打つようにアドバイスすると、理香子ちゃんはその通りに打ったのですが、「ここはピンに向かって打ってもよかったんじゃないですか」と言うのです。キャディーの言いなりになっているような選手じゃダメ。お互いに意見を言って互いを理解し、次のコース攻略に生かすのがベストな関係です。理香子ちゃんはゴルフに関しては自分の思っていることをはっきり言う。キャディーとしては仕事がしやすい選手です。
今、アプローチイップスを克服しただけでなく、賞金女王のときより飛距離も伸びたというからトレーニングも頑張っていたのでしょう。新しい「森田理香子」を間近で見られる日が楽しみです。